MENU

【公式】ベルテックス静岡/VELTEX SHIZUOKA

VELTEX SHIZUOKA

MENU
HOME > ニュース > VELTEX INSIDE COLUMN Vol.12攻守に成長途上の30歳・マーテル、残り試合は「全部、勝ちマーテル!」

VELTEX INSIDE COLUMN Vol.12
攻守に成長途上の30歳・マーテル、残り試合は「全部、勝ちマーテル!」

 
 
攻守に成長途上の30歳・マーテル、残り試合は「全部、勝ちマーテル!」
 
 

 今季3度目の古巣との2連戦を前に、PFバローンマーテル(30)が気合十分だ。愛媛から加入した背番号22が、貴重なインサイドのサブとして存在感を示す。ここまで全54試合中53戦に出場。平均プレータイムは13分14秒だが、ここ5試合は20分以上、コートに立っている。リーグ終盤にかけて森高大ヘッドコーチ(35)からの信頼を勝ち取った証明だ。
 「昨季は愛媛のチーム事情で、あまり攻撃の機会がなかった。今年は、森ヘッドからも『空いたら打っていい』と言われている。でも、最優先はディフェンス。それをやらないと出場機会はもらえないので。攻撃は二の次です」
 守りだけでなく、オフェンス面での貢献も少しずつ高まっている。昨季は主にゴール下の攻撃に限定されていたが、ベルテックス静岡では外からのシュートが「解禁」。森ヘッドからも積極的に打つように指示され、3点シュートの成功率も徐々に上がっている。
 「少しずつ外からのシュートが入るようになって自信も出てきた」
 米国生まれ。小学生のころ、日本のアニメに興味を持った。高校では日本語を学んで、一層、文化に興味を持った。短大時代にバスケ部でマネジャーだった日本人と仲良くなり、20歳で上武大に進学。卒業後は社会人リーグの黒田電気でプレーした。2023年2月に日本に帰化し、同年夏、B2愛媛に加入した。プロ選手となって今季まだ2年目で、3年目まで義務づけられている新人研修会にも参加している。
 「そろそろ年齢的にはベテランとか言われるけど、マインド的には、まだまだ若い。自分では大卒2年目ぐらいの選手だと思っていますよ」
 遅咲きの30歳。日々の練習が何より成長の場となっている。チーム最長身で、208センチと高さのあるアンガス・ブラント(35)。チームのリバウンド王で、強じんなジョン・ハーラー(25)。元ニュージーランド代表で、得点感覚に優れるオールラウンダーのフィン・ディレイニー(29)。連日のように、三者三様の外国籍選手に相対することで、ディフェンス力が身についた。
 「やっぱり、練習がすごく大きいと思う。うちの外国籍の選手とマッチアップすると、やられてばかりだけど、色々と吸収できている。ピック&ロールのディフェンスのコツもちょっと分かってきた」
 性格も明るく、チームのムードメーカー。試合では大きな声で味方を鼓舞している。口癖は「頑張りマーテル」。ベルテックス静岡の中では年齢も上の世代だが、いじられキャラとして仲間から好かれている。「特別指定選手以外、誰も『さん付け』で呼んでくれない」と、笑う。
 癒やしは、2匹のメスの愛犬「チア」と「クッキー」だ。練習での疲れや、試合で負けた悔しさを忘れさせてくれる、いとおしい存在。遠征中は知人に預け、静岡に戻ってくるとまっ先に会いに行く。
 「クッキーとはラブラブで、いつも一緒に寝ている。チアはすごく、マイペースだけど、かわいい。色々なストレスから犬たちが解放してくれます」
 前節にチームは2年連続のプレーオフの出場権をつかんだ。リーグは残り6試合。西地区2位の可能性も十分にある。「これからプレーオフに向けて、全部、勝ちマーテル」。30歳にしてまだまだ成長途上のマーテルが、大事なシーズン終盤のキーマンになる。(スポーツ報知記者・塩沢 武士)

  


ベルテックス静岡では、ホームゲームをよりお楽しみいただけるよう、クラブ創設よりつぶさにご取材いただいているスポーツ報知様にご協力をいただき、今後のホームゲーム各節の前にピックアップした選手の現在地や横顔に迫ったコラムを寄稿いただくことになりました。