第32節(4/19-20 奈良戦)の見どころ
今節はレギュラーシーズン最終節。同じ西地区所属のバンビシャス奈良との対戦。前節3月のホームでの対戦時には1勝1敗となった相手である。敗戦となったDAY1では、#44シャキール・ハインズが22得点、#11キャメロン・ジャクソンが10リバウンド。この試合で課題となった外国籍選手への対策を、ベルテックス静岡の超攻撃的チームディフェンスから遂行できるかが勝利への鍵となる。。
ゲームの見どころ
レギュラーシーズン最終戦となる今節の対戦相手はバンビシャス奈良。奈良はプレイオフ出場最後の1枠をかけて熊本・神戸とシーズン終盤に熾烈な争いを繰り広げ、その結果は最終節へと委ねられている。現状は熊本が1ゲームで差でリードしているが、奈良にも十分チャンスはあり、プレイオフ出場権を死に物狂いで勝ち取りに来るであろう。プレイオフ出場を決めている静岡としては、5月から始まるプレイオフに向けていいスタートが切れるようプレイオフさながらの強度で勝負していきたい。
これまで4回の直接対決を行い3勝1敗で静岡が勝ち越している。3勝した内、大差を付けてブローアウトできたと言える試合は1試合のみで、他2試合はそれぞれ3点差と2点差と辛勝した結果となっている。
どの試合も奈良の3Pを止めきれず、そこから流れを渡してしまう場面が目立つ。4試合で3Pが40/88と45.5%で決められてしまっている。特に3月15日の試合では3P14本を含む91失点で勝ちはしたものの今シーズン3番目に多い失点となってしまった。
直接対決4試合においてオフェンスリバウンドで奈良は合計26本に対して静岡は55本とインサイドで優位に立てている。ペイントエリア内の得点は静岡がリーグ4位で奈良はリーグ最下位の14位となっていることも踏まえると、インサイドでは静岡がかなり優勢である。3Pの波状攻撃で勢いに乗る奈良のオフェンスを激しいコンテストで抑え、静岡はインサイドで着実に得点を重ねていくことが勝利の鍵となる。
B2昇格初年度となった昨シーズンからさらにステップアップした今シーズンの締めくくりに加え、プレイオフへ繋がる勝利をホームにもたらしたい。
Pick Up Players
ベルテックス静岡

#3
岡田雄三選手
奈良との前回対戦ではシーズンハイの19得点に加え、6本のアシストと勝利に大きく貢献した。この日は鋭いドライブでペイント内を掻き乱し、こちらもシーズンハイとなる10本のフリースローを獲得した。強力なリムプロテクターがいない奈良に対しては岡田選手のドライブは効果的なオフェンスを展開する軸となる。ディフェンスが収縮すればアウトサイドへキックアウトし味方のスリーポイントをお膳立てすることもできる。過去4回の奈良戦では平均アシスト数6.5本とスタッツからも読み取れる。
岡田選手は今シーズンここまで58試合全てに出場しながら、1試合平均26分とチーム最長の出場時間となっている。このタフさで今シーズンも最後までチームを牽引してくれている。レギュラーシーズン最後にもこれまで以上の活躍でホームを湧かしてくれることに期待したい。

#0
橋本竜馬選手
B1での豊富な経験に加え、日本代表のキャプテンを務めた経歴を持つ超ベテランPG。3月からチームに加入し、B1で培った経験を活かし大きな影響を与えている。岡田選手のバックアップPGとして堅実なプレイでチームを救っている。相手に流れを持っていかれそうな場面でも焦らずゲームをコントロールし安定したオフェンスを展開している。ベンチから10分前後の出場時間で平均5.1得点を効率の良いシュートで記録しながらも、周りを活かしボールを回す司令塔としても十分な活躍を残している。3月30日の神戸戦ではわずか11分の出場で6アシストを記録している。静岡のハードなディフェンススタイルにも順応し、チーム最年長のガッツ溢れるプレイにも注目したい。
バンビシャス奈良

#6
林瑛司選手
チーム日本人選手トップの得点力を誇る奈良2年目の選手。ルーキーシーズンから所属するチームではB2優勝B1昇格も経験している。奈良移籍初年度には、日本人選手リーグ3位の平均11.5得点を残した実力もある。今シーズンは平均8.7得点と落ち着いたが、それでも強力なオフェンス力を持ち合わせていることに変わりは無い。
静岡との3月の前回対戦では両日2桁得点を残している。シーズン序盤には18,19得点を記録した試合があり、3P成功数はそれぞれ5,4本と波に乗せると危険な選手である。特にスリーポイントで勢いをつけさせないために静岡としては徹底的なディフェンスが求められる。

#9
スティーブンジマーマン選手
奈良のインサイドを支える211cmのビッグマン。平均リバウンドはリーグ5位の10.1本でチーム全体のリバウンドの約3割はジマーマン選手が獲得しているほど奈良のインサイドを支えている。オフェンス面では、インサイドの得点はもちろんのこと、最近ではスリーポイントでスペーシングを広げるストレッチビッグとしても成長している。シーズンを通しては3P平均試投数1.6本で成功率は38.7%であるが2月以降のスタッツを見ると、平均試投数2.2本に増加し成功率は43.8%にまで向上させている。直近では3試合連続で4試合記録していたり、キャリアハイには1試合8本のアシストも残したりと視野も広い。オフェンスでは厄介な選手となるが、静岡のディフェンスがどのような守り方で抑えるのかに注目したい。
ANALYZING/WRITTING : ベルテックス静岡 山梨聖覇