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【 実施報告 】VELTEX ART GALLERY ~スポーツとアートが彩る共生社会~

いつもベルテックス静岡への温かい応援ありがとうございます。
この度、第32節奈良戦ホームゲームにて、「アート×スポーツ」をテーマとする「VELTEX ART GALLERY ~スポーツとアートが彩る共生社会~」の活動を実施しましたことをご報告いたします。
本プロジェクトは、株式会社ABC様のご支援をいただき、静岡県内の特別支援学校卒業生を中心にアート活動を行うatelier QUOKKA様所属アーティストに、ベルテックス静岡をイメージしたアート作品をご制作いただき、ベルテックス静岡のホームゲーム会場に掲出することにより、障がいを持つ方々の社会参加を促すことを目的としています。
本企画の制作には、数々の障がい者アートのブランディング・アパレル展開を推進するデザインユニットNODD様のサポートをいただきました。
これに伴い、4月19日(土)りそなグループB.LEAGUE 2024-25 B2リーグ戦 第32節 バンビシャス奈良戦 試合前に記者会見を実施しましたので、会見要旨をお知らせいたします。
記者会見

◼︎日時
4月19日(土)13:00~
◼︎会場
北里アリーナ富士 サブアリーナ
(静岡県富士市大淵115)
◼︎出席者
<atelier QUOKKA>
制作責任者 松本進 様
所属アーティスト 赤池僚也 様
<株式会社ABC>
代表取締役社⻑ 冨田和宏 様
<合同会社GRIPGRAP>
代表兼ART DIRECTOR 仲⻄亮平 様
<株式会社VELTEXスポーツエンタープライズ>
代表取締役社⻑ 松永康太
コメント
株式会社VELTEXスポーツエンタープライズ
代表取締役社⻑ 松永康太

本日はお忙しい中お集まりいただき、誠にありがとうございます。また、今回このような素晴らしい機会をいただいた関係者の皆さまにも、心より感謝申し上げます。
私たちは「スポーツで、日本一ワクワクする街へ。」という理念のもと、バスケットボールを中心に、この地域に“ワクワク”を届ける活動を続けています。そして、私たちはすべての人に可能性があると信じています。子どもから高齢者の方々、そして障がいのある方も健常者も関係なく、誰一人取り残さずに、この街の活気を共につくっていける社会を目指したいと思っています。
今回は「アート×スポーツ」というテーマの企画になりますが、そもそもバスケットボールは、アートやカルチャーと非常に親和性の高いスポーツだと思っています。アメリカ発祥のスポーツであり、ストリートカルチャーやファッションとも深く繋がっていて、たとえばNBAのブルックリン・ネッツが、著名なストリートアーティスト「バスキア」とコラボしたユニフォームを発表するなど、世界的にもアートとの融合は進んでいます。
私たちも昨シーズン、静岡在住のアーティストとコラボレーションし、アートによってデザインされた限定ユニフォームを披露する取り組みを行いました。今回、ABC様にご協力いただき、さらに幅広くこの活動を発信できることを大変嬉しく思っています。
個人的にも、障がいのある方の可能性には日々刺激を受けています。展示されている作品をご覧いただくとわかる通り、下書きもなくいきなりマジックで描き始めるなど、自由で独創的な表現力に毎回驚かされます。
そして今回は、こうしたアート作品を単なるイベントとして終わらせるのではなく、ABC様のような企業のご協力により、しっかりと金銭的なリターンを伴う形での支援が可能になりました。こうした取り組みを一過性のものにせず、持続可能なプロジェクトとして継続していける大きなポイントだと感じています。
今後もベルテックス静岡がある限り、このカルチャーを絶やすことなく継続し、より多くの方の可能性を広げていける活動にしていきたいと考えています。ぜひ、皆さまにもこの取り組みに注目いただき、取材・発信を通じて広く伝えていただけたら幸いです。
合同会社GRIPGRAP
代表兼ART DIRECTOR 仲⻄亮平様

お忙しい中お集まりいただきありがとうございます。
私たちは、主に東京を拠点に、「デザインの力で障がいのある方々を支援する」という事業に取り組んでおります。その中で出会ったのが、「障がい者アート」という存在でした。初めてその作品に触れたとき、私は強い衝撃を受けました。
一般的には、“障がいのある方は健常者に比べて何かが足りない”というような見方がされがちです。しかし、私たちがアート作品を見たときに感じたのは、「むしろ自分たちよりもすごい」という圧倒的な表現力でした。
それなのに、なぜこの素晴らしさが社会に知られていないのか――。
そんな疑問から、私たちは彼らのアートを商品化したり、社会に出す機会を少しでも増やす活動を行っています。「チャンスがあるなら何でもやる」そんな思いで、東京で取り組みを進めてきました。
そして、今回この活動をベルテックス静岡さんにご紹介したところ、「ぜひ一緒にやりましょう」とお声がけいただきました。さらに、ABC様にもご協力いただき、このような形で実現できたことを心から嬉しく思っています。
もちろん、現在“障がい者アート”という分野では、非常に高く評価され、実際に多くの作品が売れている作家さんもいらっしゃいます。ただし、その一握りの作家たちに注目が集まる一方で、残りの99.9%のアーティストたちにはチャンスが届かないという現実もあります。
だからこそ私たちは、その99.9%の人たちがアーティストとしての第一歩を踏み出し、活動を“続けていける”ための土台づくりを大切にしたいと考えています。
先ほど松永社長もおっしゃっていたように「対価を返す=お金として報いる」ことが継続の鍵です。活動が“ボランティア”に留まってしまうと、どうしても続けるのが難しくなる。お金は言ってしまえばガソリンです。ガソリンがなければ車は動かない。それと同じで、活動も資金がなければ前に進めません。
だからこそ私たちは、「お金を生み出す仕組み」をつくり、障がいのある方々が社会の中で受け入れられる環境づくりを目指しています。そして最終的には、「障がい」という言葉そのものが不要になるような社会を実現することが、私たちの目標です。
「障がいって、そもそも何なのか?」
そんな問いを、今日のような場を通じて皆さんと一緒に考えていけたら嬉しく思っています。本日はありがとうございました。
atelier QUOKKA
制作責任者 松本進様

こんにちは、松本進と申します。普段は静岡県立静岡北特別支援学校で美術を教えております。その傍ら、地域で2つのアートクラブを主宰しています。
1つは藤枝で活動している『wonderful art COMMUNITY(waC)』、もう1つは富士宮での『atelierQUOKKA』です。これらは、特別支援学校を卒業した生徒たちが、絵を描く場を失ってしまわないようにと、教員を中心にボランティアで立ち上げたクラブです。在学中は素晴らしい絵を描いていた子どもたちも、卒業後は絵を描く機会がほとんどなくなってしまいます。
私たちは、家庭と職場を往復するだけになりがちな生活の中に、“第三の居場所”としてのアートクラブを提供したいと考えています。そこでは、子どもたちがのびのびと自分の表現を楽しんでいます。
今回、ベルテックス静岡さんからお声がけいただき、このような機会をいただけたことを本当に嬉しく思っています。一度、クラブのメンバーたちをベルテックス静岡の試合にご招待いただきましたが、彼らは目を輝かせて試合を観て、とても感動していました。
そのときの気持ちを絵に込めて、今回の作品を描きました。今日も会場に来ている子たちは、このバナーを見た瞬間、きっと驚きと感動を覚えるはずです。「自分が描いた絵が飾られている」「作家として認められた」、そんな体験が、彼らの人生における自信につながるのではないかと私は信じています。
このような機会をいただけたことに、心から感謝しております。
atelier QUOKKA
所属アーティスト 赤池僚也様

(赤池様)
atelierQUOKKA所属アーティスト、赤池僚也です。よろしくお願いします。
(松本様)
赤池くんは、atelierQUOKKA富士宮のクラブの中でも、まさにエース的存在です。彼が描いた絵には、試合中にブースターたちが大きな声で声援を送っている様子が表現されています。下書きなしで、勢いよくスラスラと描いていくんです。こちらに飾られている2点も赤池くんの作品です。
それでは、赤池くんにいくつか質問してみたいと思います。
まず、試合を初めて見たとき、どう感じましたか?
(赤池様)
試合を見てすごく楽しかったです。
(松本様)
本当に一番大きな声で応援していましたね。
では、絵を描くときはどんな気持ちで描きましたか?
(赤池様)
「ベルテックス頑張れ」という気持ちで、一生懸命応援する気持ちで描きました。
(松本様)
その通りです。応援の気持ちを込めて一枚一枚大切に描いてくれました。実はもっとたくさんの作品があり、今日はその中の一部を展示させていただいています。
以上になります。ありがとうございました。
株式会社ABC
代表取締役社⻑ 冨田和宏様

まずは、今回このような素晴らしい企画に携わることができましたこと、心より嬉しく思っております。
弊社ABCは、静岡県を中心にパチンコのチェーン店を展開している会社です。そして、当社のブランドメッセージは「すぐそこにあるワクワク」。このメッセージは、まさにベルテックス静岡さんが掲げる「スポーツで、日本一ワクワクする街へ。」というミッションと共鳴するものであり、“ワクワクを届ける”という点において、私たちは自然と親近感と共感を抱いておりました。「いつか何かご一緒できたら」と思っていた中で、このようなご縁をいただき、今回の取り組みに至ったことは、大変ありがたく感じております。
この企画を進めるうえで、大きなきっかけとなったのが、GRIPGRAPの仲西亮平さんの存在です。実は仲西さんは大学時代の同級生で、共に芸術学部でアートやデザインを学んだ仲間です。卒業後はそれぞれ異なる道を歩んできましたが、久しぶりに連絡を取り合う中で、仲西さんが障がい者アートの推進に情熱を注いでいることを知り、大きな感銘を受けました。「何か一緒にできたらいいね」という話をする中で、ベルテックス静岡さんとのご縁も生まれ、今回の取り組みが実現したという流れです。
パチンコも、スポーツも、アートも、それぞれが人の心を動かす力を持っていると、私は考えています。日常の中に“ワクワク”をもたらし、人生を豊かにしていく。それぞれのジャンルがそんな力を内包していると思います。
今回の取り組みは、その“ワクワク”を形にした非常に意義のあるものです。今日、完成した展示を実際に目にし、私自身も非常に感動しています。これからご来場される方々がこの作品を見て、少しでも何かを感じ取り、気づきを得てくだされば嬉しく思います。
そしてこの取り組みが、障がい者アートへの理解を深め、やがては社会課題の解決へと繋がる、そんな未来のきっかけになれば、これほど嬉しいことはありません。
本日はありがとうございました。
